ERIblog Written by Eriko Takemura

うつっぽい時の働き方の選び方:会社を辞めるか迷う人へ【経験談】

Life

元・重度の精神不調を経験した私だからこそ、声を大にして伝えたいことがあります。

『うつっぽいなら今の会社をやめましょう』──私の実体験から

「今のブラック環境で働けているのだから、他の会社に移れば今よりラクかもしれない」。そう思えたのは、私自身が不安と向き合い続けた結果です。

一方で、「今メンタルがしんどいのに転職なんて無理」「仕事探しすらつらい」という声も痛いほどわかります。
その不安の正体は、「次が見つからなかったら」「次でも同じことになったら」という未来の想像でした。

私の結論:合わなかったら、また変えればいい。それだけです(理由は本文で詳しく)。


今回お話しすること

  1. うつっぽいなら仕事をやめるべき理由(私見)
  2. 「転職先が合わなかったら…」と悩みすぎなくていい理由
  3. 転職回数が増えても怖がらなくていい理由


① うつっぽいなら仕事をやめるべき理由(私見)

「転職はするな」「一社で定年まで」──そんな価値観がまだ残っています。でも今は違う。働き方も、評価軸も、雇用の前提も変わったと感じています。

ネットを介した仕事が増え、学歴や年齢より“できること”が問われる場面が多くなりました。終身雇用は前提ではなくなり、個人で備える時代になっています。

だからこそ、いまの会社で心身が削られているなら離れる選択肢は現実的。会社はあなたの人生を守ってはくれません。自分の時間と健康を守れるのは自分だけです。

大切なのは、「辞める=逃げ」ではなく「自分の基準を守る決断」という視点に切り替えること。
そうしないと、罪悪感や“転職=悪”という思い込みが自分を追い詰めます。


② 「合わなかったら…」と悩みすぎなくていい理由

しんどいときほど、同じ地獄が繰り返される気がしますよね。だけど、環境が変われば人は変わる。私たちは、保育園・学校・部活・バイト…場所によって調子が違っていました。

つまり、「合っていないだけ」の可能性が高い。同じ自分でも、上司・同僚・仕事の種類・評価軸の違いで結果は大きく変わります。

得意を活かす配置が上手い会社もある。フォロー上手な先輩がいる職場もある。あなたと今の環境の相性が極端に悪いだけかもしれません。

客観視のコツ:「自分の得意・苦手」「合う評価軸」「疲れやすい状況」をメモ化。
事実ベースで見直すと、“自分が悪い”の呪いが解ける瞬間があります。


③ 転職回数が増えても怖がらなくていい理由

「職歴は少ないほうが良い」という発想は、もう一部の業界を除けば古いと感じます。複数の現場で得たスキルや耐性、視野はむしろ強みです。

実際、私の職歴は履歴書の欄が足りないほど。それでも仕事に困ったことはありませんでした。
ある会社での経験から、「もう正社員は選ばない」と自分の基準を決められたのも収穫です。

面接で伝えたこと:

  • 辞めた理由(環境や評価軸の不一致を事実で)
  • 前職で取った工夫や成果
  • 今後伸ばしたいスキルと、そこでどう活かすか

不調をくぐった人は、落ち着き・観察力・耐性という見えない資産を持っています。
私もそれで何度も「その落ち着きはどこで身につけたの?」と聞かれました。苦難を超えた人は強い──本当にそう思います。

だからこそ、自分の時間と人生を大切に。合わない場所に居続けて削れるくらいなら、動いていい。



おわりに:逃げ道じゃなく、出口を

やめる決断は弱さではありません。自分の基準を守る行動です。
いましんどいなら、あなたの心身が最優先。合う場所で働く選択肢は、必ずあります。

※これは私個人の経験談・私見です。命や安全に関わる危機を感じる場合は、地域の相談窓口や専門医・支援機関へすぐ相談してください。ひとりで抱え込まないで。