ERIblog Written by Eriko Takemura

「常識」に縛られない休み方:心が限界になる前にできること【経験談】

Life

毎日朝から仕事に行くのが辛い。起きた瞬間からだるさMAX。

それでもなんとか体を前に動かし、身支度をして、満員電車や渋滞に耐えて会社へ向かう。気がつけば「今日も乗り切れた」で精一杯。それ、ものすごく頑張っている証拠です。まずは自分を責める前に、その事実を認めてあげてください。

あなたはすごい。えらい。 ただ、その頑張り方が「日本の常識」に無自覚に引っ張られていないか、一度だけ立ち止まって考えてみてほしいのです。周囲の空気や“当たり前”に合わせ続けるほど、体は静かにSOSを出します。声が小さいだけで、サインはもう出ているかもしれません。

常識って誰が決めたの?「当たり前」に縛られていないか

普通に生活しているだけで、私たちは“常識”や“あたりまえ”に合わせます。いつの間にか「そうするしかない」と思い込んで、選択肢を自分で狭めてしまう。息苦しさは、そのサインです。体は正直で、先に違和感を教えてくれます。

休むのは「悪」じゃない

高熱や不幸以外では休んではいけない、という雰囲気。職場によっては未だに強く残っていますよね。でも、よく考えると根拠は曖昧です。

  • 業務が遅れる/同僚や取引先に迷惑がかかる
  • 誰も休まないから自分も休めない
  • 有給を言い出すと怒られる
  • 一度休むと翌日が行きづらい
  • 「辛いのは普通」「我慢が当たり前」

こうした空気の中で、めったに休まない人が突然休むと、偏見の目が向けられることさえあります。でも実際には、会社は一人が一日休んでも止まりません。規模が大きいほど、体制で吸収できます。納期が厳密な案件は、そもそもそれを想定して設計されています。

むしろ怖いのは、我慢を積み重ねた末に“動けなくなる”こと。そこまでいくと、あなた自身も職場もダメージが大きい。早めに小さく休んで整えることは、本人にとっても周囲にとっても合理的な選択です。

「メンタル休暇」を自分に許す

私はSNSで多くの嘆きを見てきました。「あのとき、たった半日でも休めていれば」と。だからこそ、崩れる前に休む。ズルではなく、セルフケアです。

職場に有給の取りづらい空気があるなら、まずは制度の範囲でできることから。遅刻・早退・時間休・半休など小さく試す。上司へは「業務への影響が最小になる形で調整したい」と先んじて提案するのがコツです。

名前をつけると行動しやすくなります。「メンタル休暇」と呼ぶだけで、罪悪感は少し下がるはず。休むことは逃げではなく、働き続けるための調整です。

長期離脱のほうが会社の損失は大きい

一日休むことより、長期休業のほうが圧倒的に損失が大きいのは現実です。引き継ぎの時間、代替要員の手配、採用や教育のコスト――数字にしてみると差は歴然。だからこそ、あなたが短く適切に休むことは、実は職場にもメリットがあるのです。

もし「有給が取りづらい文化」があるなら、就業規則や労務窓口の確認、産業医・外部相談の活用も検討を。“空気”よりも、あなたの健康が最優先です。

「常識」はアップデートされる

仕事の中身もテクノロジーも、働き方も大きく変わりました。なのに、“常識”だけが古いままになっていること、ありますよね。頑張る美徳は尊い。でも、あなたの体があっての人生。美徳のために自分を壊しては、本末転倒です。

小さな休みを“当たり前”にしていくことは、あなたの人生の土台を守る行為。休むことで、また動ける。その循環が作れれば、結果として周りにも良い影響が生まれます。

結論:自分の身体と気持ちを最優先に

あなたは十分がんばってきました。 ひと休みしていい。必要なら、環境を変えてもいい。休む決断は弱さではなく、自分の基準を守る行動です。

今日は深呼吸を三回。体の力を抜く。寝不足なら30分早く横になる。小さなケアを重ねるだけで、明日は少しだけ生きやすくなります。大丈夫、戻ってこられます。

※これは私個人の経験談です。命や安全に関わる危機、強い希死念慮、急性の不調を感じる場合は、地域の相談窓口や専門医・支援機関へ早めに相談してください。ひとりで抱え込まないで。